正恩氏捜査を申し立て=失踪者家族ら、ICCに
1/25(木) 8:58配信 時事通信
北朝鮮に拉致された可能性のある行方不明者を調べている民間団体「特定失踪者問題調査会」は25日、行方不明者の家族らがオランダのハーグにある国際刑事裁判所(ICC)の検察局に、金正恩朝鮮労働党委員長らを人道に対する罪で捜査するよう申し立てを行ったと明らかにした。
埼玉県川口市の特定失踪者ご家族 藤田隆司さんの記事の転載です。
去る1月24日、オランダ・ハーグにある国際刑事裁判所(ICC)で、特定失踪者・秋田美輪さんのお姉さんの吉見美保さんが書かれた手紙も「申立書」「失踪者リスト」と共に、ICCの検察局のスタッフに手渡されました。その日本語の原文です。是非、お読み下さい。(写真は、失踪当時の秋田美輪さん、姉の吉見美保さん)
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国際刑事裁判所 検察官殿
私どもの申立書を受理していただき、ありがとうございます。
北朝鮮による拉致事件の一例として、妹の話をさせてください。
私の妹は1985年12月4日、日本の神戸の大学の門の前で友人と別れてから、消息をたちました。
妹は日本文学を勉強しており、1680年ごろに活躍した井原西鶴を研究していました。1985年12月5日 150km離れた海岸で靴と鞄がみつかりました。海へ向かって靴跡があり、入水自殺かと考えられました。しかし、3日間入江の中を捜索しましたが、遺体は見つかりませんでした。地元の人は、その入江は、人が入れば、半年間は日本海へ遺体が出ないと話します。自殺に見せかけた失踪は、申立書に添付したリスト545名の中に沢山あります。
強制失踪は、日本で得られたはずの職業の自由、言論の自由、住所を選ぶ自由他、沢山の自由を奪っています。そして、32年間、本人の望まない生活を強いられることは、強制監禁です。
日本で妹の帰国を85歳の父、83歳の母が待っています。もはや、妹が帰国しても、妹が得られるはずであった32年間の日本での生活は、ありません。しかし、一日も早く帰国し、日本で食べ物に不自由なく、言論の自由を満喫し、恐怖心を持たず穏やかに過ごせる日々を過ごしてほしい。
北朝鮮に拉致された家族を取り戻す。それが家族を北朝鮮に奪われた者の願いです。北朝鮮の国家犯罪強制失踪の捜査を開始し、被害者の帰国への道を開いていただけるように、ご協力をお願いします。
2018年1月24日
特定失踪者 秋田美輪の姉 吉見美保
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国際刑事裁判所 ICCへ 藤田隆司さん、秋田美輪さんのお姉さまら特定失踪者ご家族 捜査を申立て
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