日本のシンドラー・杉原千畝、鎌倉に顕彰する会
2017年09月07日 11時27分 読売
http://sp.yomiuri.co.jp/national/20170907-OYT1T50020.html
杉原千畝を顕彰する市民グループを発足させた中沢さん(左)と篠さん
第2次世界大戦中にナチスの迫害から多くのユダヤ人を救い、「日本のシンドラー」と称された外交官の杉原千畝ちうね(1900~86年)が晩年を過ごした鎌倉市で、市民グループ「鎌倉・杉原千畝さんを顕彰する会」が設立された。
市と関係の深い偉人の功績を広く内外にPRし、後世に語り継いでいこうと地元有志らが今夏から準備を進めてきた。杉原ゆかりの人々たちとの交流を図るとともに、杉原に関する講演会や展示会などを開催する予定だ。
杉原は岐阜県出身で、リトアニアの在カウナス領事館の領事代理当時、ナチスから逃れようと領事館に詰めかけたユダヤ難民へのビザの発給を続け、約6000人の命を救ったとされる。同様に多くのユダヤ人を助け、後に映画化もされたドイツ人実業家のオスカー・シンドラーとともに、その功績が現在では高く評価されている。
だが、政府の意向に反したことから帰国後は冷遇されたといい、藤沢市などに住んだ後、86年に亡くなるまでの余生を鎌倉市で送った。墓は自ら選んだという同市内の鎌倉霊園にあり、市議会は死後30年に当たる昨年6月、人道的行為に尽力した杉原を顕彰する決議を全会一致で可決している。
「顕彰する会」は、前市議の中沢克之さんを代表に、イスラエル日本学会名誉会長のベン・アミー・シロニー・ヘブライ大名誉教授や、作家で日本イスラエル親善協会理事の篠輝久さんのほか、杉原の四男でベルギー在住の伸生さんなど約20人で結成。杉原に関する講演会を開くほか、関係資料の収集や調査研究を通じて杉原の業績を明らかにする活動に取り組んでいく。
中沢さんは「杉原さんの功績と真実を多くの人に伝えるとともに、関係国との交流を積極的に行っていきたい」と抱負を語っている。同会では会員を募集中で、問い合わせは同会事務局(0467・61・0305)。(鈴木英二)
鎌倉・杉原千畝さんを 顕彰する会
組織概要
鎌倉で晩年を過ごされた杉原千畝さんは、リト アニアの在カウナス領事館領事代理として、ナチ スによる迫害から逃れてきた多くのユダヤ系避難 民に日本通過のための査証を発給し、多くのユダ ヤ系避難民の命を救い、人道的行為を尽くされ た外交官として、国境、民族を越えて広く尊敬を 集め、顕彰されています。 杉原千畝さんは、今鎌倉の地で眠っています。 杉原千畝さんが亡くなられてから30年が過ぎ、 真実の杉原千畝さんが語られなくなってきていま す。 人道的行為をつくされた杉原千畝さんの真の 姿を日本だけでなく世界に広め、顕彰するために 会を発足しました。
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日本のシンドラー・杉原千畝、鎌倉に顕彰する会が発足 前市議の中沢克之さん 篠輝久さんらで結成
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