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高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転試験開始を政府に訴える  榊原安英・高田純

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高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転試験開始を政府に訴える 
榊原安英・高田純


放射線防護情報センター http://rpic.jp/cgi-bin/topics/topics.pl?topicsid=00098
 



日本は技術でもって世界に貢献する 今こそもんじゅの運転試験を開始 
.................................................................高田純理学博士 放射線防護情報センター代表


核エネルギーの平和利用、高速増殖炉原型炉の技術開発に係った榊原安英工学博士に、もんじゅの運転試験開始のご意見で、緊急寄稿をいただいた。

産業革命以来、多くの世界の紛争は偏在する地下エネルギー資源の争奪に起因している。それに終止符を打ち、エネルギーの安定した世界を作り出すのが、高速増殖炉と核燃料サイクルであると、私たちは信じている。

高レベル放射性廃棄物の地層処分技術も安全に確立できる。チェルノブイリ黒鉛炉事故では30人が急性死亡し15人の子供たちが放射性ヨウ素の内部被曝で死亡した。

しかし軽水炉のスリーマイル島、福島の事故での低線量では、誰一人として死亡していない。
広島・長崎での核兵器攻撃では20万人が死亡した。この核爆発災害を経験した日本こそが、この核エネルギーの平和利用技術開発の権利と義務を持っているのではないか。

戦前、天才核物理学者の彦坂忠義博士がウラン元素の完全燃焼理論を発見し、戦後の高速炉技術開発につながった。もんじゅの廃炉が政府によって議論されているが、もっての他である。
今こそ、日本と世界の平和のため、もんじゅの運転試験を開始し、耐震耐津波の核エネルギー技術で世界をリードすべきである。
これこそが日本の世界貢献になる。
                       平成28年12月17日 



******************************************************************


下記は全文です
こちらからご覧いただけます
http://rpic.jp/cgi-bin/topics/topics.pl?topicsid=00098

高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転試験開始を政府に訴える
榊原安英、高田純

「もんじゅ」の技術開発に係った技術者と日本文明を考察する医学物理学者が、日本の技術による世界貢献の視
点から、高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転試験開始を日本政府へ訴えた。意見書は官邸および、文部科学省、
経済産業省へ、平成28 年12 月19 日付け、官邸のウエブサイトのご意見ご感想の窓口を介して、送信された。
下記は、その2名の意見の全文である。

「もんじゅ」運転試験開始を強く望む
福井大学大学院 客員教授 榊原 安英
国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構


平成平成28 年12 月14 日入稿 同年同月16 日受理
今年平成28 年9 月に原子力関係閣僚会議にて、「エネルギー基本計画」はこのまま進めること、核燃料サイク
ルも高速炉の開発も計画通り進めるけれど、「もんじゅ」は廃炉も含めて見直しするという方針が示された。高速
増殖炉を含めた核燃料サイクルの確立は、日本の「エネルギー安全保障」上、重要であるとの認識に変わりは無
いけれど、開発ステップである高速原型炉「もんじゅ」を利用しないでそれが合理的に達成できるのかと言うこ
とについて、私は開発に係わった一技術者として異議を唱える。「もんじゅ」は最終的な試運転段階にあり、技術
的な設備上の問題はなにもない。この施設を運転することで、新しい高速炉の技術である設計の妥当性、安全上
の裕度確認、建設・製造技術の信頼性及び運転技術及び保守技術などを総合的に確立できる見通しである。
はじめに
原子力の平和利用技術は、日本の国民だけが恩恵をこうむればよいという訳ではなく、「人類の福祉の向上に
役立つ」という世界規模の志に基づいて研究開発が開始されている(1)。特に、石油などの天然資源の埋蔵にも、
地球上で偏りがあり、戦争などの形で奪い合うことによる犠牲者が生まれてくるなどの過去の苦い経験を反省し
て、エネルギーを金儲けの道具にしないこと、金持ち(産油国)だけに独占させないようにすることも世界平和
にとっては重要なことだと思われる。多くの軽水炉の再稼動が順調には進んでいない中、日本の将来に不安を感
じさせる以下のような「もんじゅ」廃炉のニュースが飛び込んできた。
9 月21 日の閣議で、残念ながら、「もんじゅ」は、廃炉を前提に議論されることとなった(2)。閣議決定で全
てが決まる訳ではないが、「もんじゅ」廃炉に向けて第一歩を踏み出すこととなる。
「もんじゅ」は、日本にとって、重要な意味のある大型プロジェクトであり、日本が世界に先駆けて成功さ
せることで、「エネルギーの平準化」を実現させることができる可能性を秘めた技術でもある(3)。エネルギーの
平準化とは、世界中の人々が安くて安定的なエネルギーを利用できる環境を作ることであり、「もんじゅ」で開発
された技術を、発展途上にある多くの国の研究者・技術者が活用することで、それぞれの国が、エネルギーの安
定供給力を確保できるので、豊かな国になる基盤整備の役に立つはずの技術である。
閣議の中では『もんじゅにこれ以上予算をかけることに国民は納得しないだろう』と言う理由で廃炉を覚悟
したと聞こえてくるが、これは「お門違い」である。お金がかかる理由は、これも行政上の新しい規制基準を開
発段階にある研究炉に負わせたためである。国として、「エネルギー基本計画」で高速増殖炉の開発は重要な技術
であるので進めると言いながら、行政の一部の原子力規制委員会が研究開発の足を引っ張っているという構図で
あり、「もんじゅ」を行政の自己矛盾、自縄自縛的な状態に落としている(4)。
この議論には、「国のエネルギー政策をこうしたい」という政策上の高い志が欠如している。さらに同時に見
えてくるのがミスを犯して糾弾されることを恐れる役人の「無謬性の極み」である。いわゆる省庁の利権争いに
巻き込まれてしまった結果に見える。
原子力開発の意義
日本が昭和 30 年12月に「原子力基本法」(1)を創案して、原子力の平和利用を進めた当時の原点に戻って
考えてみる必要がある。国として一番大きな役割は、国民の「食い扶持」を賄うということであり、そのための
経済活動にはエネルギーが必要不可欠である。資源の無い日本では、外部情勢によって「常にエネルギー危機」
に見舞われる可能性があることを念頭に置き、国の政策として、これを回避する多様な方策が用意されている必
要がある。
かつてルーズベルト米国大統領は、戦争に参加しないことを前提に選ばれた大統領であるが、英国のために
ドイツとの戦争に参戦することを考え、戦争に参加せざるを得ないことを米国国民に納得させる必要があった。
そのきっかけ作りのために、米国は、「ドイツと三国協定を結んだ日本が戦争を仕掛けてきたので、止む無くドイ
ツとの戦争にも参加した」、という筋書きで、日本を戦争に巻き込むことを考え、実行した。その頃の日本は、富
国強兵政策で工業化を進めており、それに必要なエネルギー特に軍で必要とされた石油の約80%を当時世界最
大の産油国であった米国からの輸入していたところに米国は目を付けて、日本の満州進出を国際法違反として、
日本への石油と鉄鋼の輸出を止めることで、日本から戦争を仕掛けてくるよう追い込むことに成功した。これが
後に欧州での戦争と併せて第二次世界大戦と呼ばれる大東亜戦争のきっかけである(5)。
日本という国の生活基盤が、偏った国だけを頼りにしていては、再度、戦争への道に誘い込まれる恐れがあ
る。そのため、日本のような資源のない国は、エネルギー確保のための戦略を常に用意しておく必要があり、こ
の方法を「エネルギー安全保障」と言う。経済活動を支えるエネルギーは、日々我々の命を支えている食料と同
じ意味であり、その戦略を持つことは国にとってとても重要なことである。
また、日本の国際的な地位・発言権を確保するためにも、エネルギー自給率を上げて国家の経営を安定させ
る必要があり、これは、実は国民の命にかかわる問題でもある。ところで、日本のエネルギー自給率は 6%とか
なり低いが、当面、せめて20%くらいは自給できるようにしたい。そのために原子力開発が必要であり、昭和31
年9 月にはじめて策定された「原子力開発利用長期計画」の中では、核燃料サイクルと高速増殖炉の開発という
両輪で原子力開発を進めることになった(6)。なぜならば、天然資源の中で、0.7%しかないウラン 235 しか使え
ない軽水炉では、将来に亘ってエネルギー自給率を上げることができず、残りの99.3%もあるウラン238 を使え
る高速増殖炉が必要になるということを見通して、国策としての原子力開発を進めてきた。喩えで言えば、木を
無造作に燃やすと灰が大量に発生して得られるエネルギーも限られるが、上手に燃やすと備長炭のような炭がで
き、少ないゴミで、多くのエネルギーを得ることができる。
技術でエネルギーを生み出すという方法は、もちろん太陽光発電、風力発電、メタンハイドレードもあるが、
それでは質と量ともに足りないという現状がある。太陽光パネルを例にすると、原子力発電所1 基の発電量のた
めには、山手線の内側の面積が必要で、しかも365 日快晴である必要がある。このような考察を踏まえると、日
本の国策として、高速増殖炉及び核燃料サイクルの開発が候補に上がる。
研究開発と技術の実用化とは大きな違いがあり、時代を超えて大事なものが継承されないと実現出来ない。
そうした意味で、「海外からの軽水炉の導入とその技術の国産化」と「新型炉(今は、高速増殖炉のみ)の自主技
術開発」という2本柱の計画が策定され実行されてきた(3)。つまり、軽水炉技術の国産化を図ることで世界の原
子力技術に追いつくこと、並行して新しい原子炉技術(高速増殖炉の自主技術開発・実用化)を開発し、世界と
競合する。最終的に世界をリードする日本になると言うシナリオを描いてきた。日本の原子力技術の平和利用の
意義は、「自分だけのものにしない」という道徳心・公共心抜きでは考えられない。これこそ世界が認める被爆国
が行う原子力開発の意味である。
「もんじゅ」なしで高速炉開発は可能か?
経済産業省では、「エネルギー基本計画」を堅持しながら、「もんじゅ」なしで高速炉の開発も進めると言う意
向を示している。
エネルギー安全保障の本質は、国として自国の「エネルギー自給率を上げる」ことにある。この方針を堅持す
ると言いながら以下のような矛盾を含んでいる。
高速実験炉「常陽」を使い、またフランスの「アスリトリッド」を使った研究協力によって、高速炉の開発を
やる、(7)と言う趣旨は、無理があり、炉物理の特性や核廃棄物の毒性低減効果の実証には役立っても、より合
理的で安全性も確保できる実証炉プラントの設計には、あまり役立たないように思われる。なぜならば、日本は
他国と違って地震などの設置条件が異なること、原子炉のタイプがループ型であることからタンク型で建設され
る「アストリッド」の設計が参考にならない部分も多い。
この国際協力で、日本の「安くて安定的なエネルギーを供給する」と言う、産業基盤の確立に資する国の役割
が果たせるのか疑問である。高速増殖炉の実用化が遅れることで、常に海外のエネルギー事情(国際紛争など)
によって右往左往しながら産業活動を強いられる日本の企業は、将来ますます脆弱な基盤の上に置き去りにされ
ると言うことを意味している。
「トラブル続きのもんじゅは、稼働が 250 日しかなく」とよく言われるが、トラブルは「21 年前の温度計破
損によるNa 漏洩」と「炉内中継装置落下」の2 回だけであり、「もんじゅ」の本質的・決定的な設計上欠陥によ
り起こったトラブルという訳ではない。Na 漏洩事故という結果は社会的に衝撃的であったが(8)、その原因は、
数多く使用する計装品の不良であり、悪い箇所を交換すればすぐにでも再稼動できる。現にフランスの実証炉ス
ーパーフェニックスでの同様なトラブルでは、3 ヶ月後には、温度計の交換を済ませ、プラントを再稼動させて
いる。
2 つ目の炉内中継装置の落下の話も、「もんじゅ」の運転上支障ない箇所であり、車で例えて言うと、車本体の
付属品でもない「オイル交換装置」を落として壊したようなもの。(9)炉内中継装置は、定期的に行う燃料交換の
ときだけ、炉心上部より装置を挿入し、使用済燃料や新燃料を移送するための中継装置として使用され、燃料交
換が終了して、用がなくなれば、炉内からその中継装置を抜き出すわけで、そうして取り外そうとして落下した。
トラブルを小さく見せたい訳ではなく、今でも「もんじゅ」は健全であり、性能も発揮できるテスト走行できる
状態にある。
さらに「事故や不祥事続きで 20 年間も動いていない」という認識は間違っており、トラブル経験を次の実証
炉の改善に活かすことも重要なプロセスであり、この原因究明・補修期間も研究成果であり、稼働率を上げるこ
とが成果ではない。その上、政治(中央政府と地方自治や行政訴訟)や社会状況(JCO(10)、東電検査記録改ざん
(11)、新潟中越沖地震(耐震地震動見直し)、美浜 3 号蒸気噴出事故(12)、福島第一原子力発電所の事故(13)など)
に翻弄され続けているということで、規制行政のバックヒット(地震動など新しい知見が出てきた段階で設計条
件を見直すこと)にも大きく影響を受けている。
文部科学省は、第 3 回の高速炉開発会議(11 月30日開催)において、「「もんじゅ」を設計・建設したこと
で、高速炉の設計技術を確立し、トラブル対応の経験が知見の蓄積をもたらした」と説明している。 しかしな
がら、設計の妥当性は、長期に運転してみないと解らない。なぜ、「もんじゅ」を運転させなくても実証設計に必
要な成果が得られていると言えるのか。試運転途中で止めてしまう科学的根拠にはならない。
まとめ
経済産業省は、利権争いに拘らず「エネルギー安全保障」を中心とした「エネルギー基本計画」の目標を達成
できるように人と予算を確保すべきである。そのために、文部科学省と協調して将来の保険として、日本の原子
力開発及び技術の実用化に邁進すべきである。
文部科学省は、先端技術の実用化研究に本気になって取り組み、研究成果を活かすための戦略に従って、合理
的にその開発目標を達成できるよう研究開発機関をサポートすべきである。そのためには、かつての文部省のよ
うに、研究が進めやすい環境整備のための「特別措置」が適用されるよう他の省庁との調整を、責任をもって行
うべきである。
電力事業者には、日本の健全な経済発展を目指して、エネルギー供給会社という社会的役割を、時空を超えて
果たして戴きたい。安価で安定にエネルギーを供給出来る具体的な将来ビジョンを示す活動を展開して戴きたい。
原子力立地県については、受け入れた当時の「日本のために」ひいては「世界のために」という誇りと自信に
基づき、普遍的な地方自治としての役割を担いつつ、地元住民と一緒になって技術開発をサポートしていただけ
ればと願う。
私たち技術者は、日本のために、すべての力を発揮して、出来るだけ早く、出来るだけ高い目標を達成してい
きたいと思いを強くし、成果を、日本だけではなく、世界の人類にとっても福祉向上に役立つものと信じて前に
進む。これを遂行するには、原子力分野の研究者・技術者、それを支える人々全員が、私利私欲や個人的な思想
から離れて、目標を共有し、一致協力して進むべきと考える。

榊原 安英 略歴
昭和 25 年 11 月 愛知県半田市生まれ、広島大学工学部卒業、同大学工学修士、東京大学工学博士、昭和 53
年 4 月動力炉・核燃料開発事業団入社、平成 16 年 4 月から福井大学大学院原子力エネルギー安全工学専攻客員
教授、平成23 年3 月日本原子力研究開発機構退職後、同嘱託。高速増殖炉「もんじゅ」の構造設計、原子力プラ
ント全体のシステム信頼性向上、軽水炉の高経年化評価等の研究に従事。



引用文献
(1)原子力基本法 1955.12 施行
(2)原子力関係閣僚会議(第5回)資料3「今後の高速炉開発の進め方について」2016.9.21
(3)原子力白書(昭和39 年度版)第2 章原子炉 §1.動力炉開発 3.動力炉開発懇談会1965.7
(4)「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第36条第 1 項の規定に基づく保安のために
必要な措置命令について」原子力規制委員会 原管P発第1305293 号 2013.5.29 など
(5)フーバー大統領の回想録『Freedom Betrayed(裏切られた自由)』(ジョージ・ナッシュ氏編集) 2011.11
(6)原子力開発利用長期計画 19569.6 施行
(7)原子力関係閣僚会議(第5回)資料1「高速炉開発について」2016.9.21
(8)科学技術庁原子力安全局:動力炉・核燃料開発事業団 高速増殖原型炉もんじゅナトリウム漏洩事故の
調査状況について(平成8 年2 月9 日)、エネルギー、29(4)、202-208(1996);原産マンスリー、No.7,
18?39(1996)
(9)「高速増殖原型炉もんじゅの炉内中継装置落下に係る状況について」. 日本原子力研究機構2010.11.17
(10)“JCO における臨界事故の経緯について”. 緊急提言・中間報告.原子力安全委員会 ウラン加工工場臨界
事故調査委員会,1999.11.5
(11)「原子力発電所における自主点検作業記録の不正等の問題についての中間報告」原子力安全・保安
院,2012.10.1
(12) 「関西電力株式会社美浜発電所3 号機二次系配管破損事故について(最終報告書)」
平成17年3月30日 原子力安全・保安院
(13)「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会 (2011-12-26)」 東京電力福島原発事故に
おける事故調査・検証委員会中間報告



日本は技術でもって世界に貢献する 今こそもんじゅの運転試験を開始
高田純 理学博士 札幌医科大学教授
平成28 年12 月17 日入稿


核エネルギーの平和利用、高速増殖炉原型炉の技術開発に係った榊原安英工学博士に、もん
じゅの運転試験開始のご意見で、緊急寄稿をいただいた。産業革命以来、多くの世界の紛争は
偏在する地下エネルギー資源の争奪に起因している。それに終止符を打ち、エネルギーの安定した世界を作り出
すのが、高速増殖炉と核燃料サイクルであると、私たちは信じている。高レベル放射性廃棄物の地層処分技術も
安全に確立できる。チェルノブイリ黒鉛炉事故では 30 人が急性死亡し15 人の子供たちが放射性ヨウ素の内部被
曝で死亡した。しかし軽水炉のスリーマイル島、福島の事故での低線量では、誰一人として死亡していない(1)。
広島・長崎での核兵器攻撃では 20 万人が死亡した。この核爆発災害を経験した日本こそが、この核エネルギー
の平和利用技術開発の権利と義務を持っているのではないか。戦前、天才核物理学者の彦坂忠義博士がウラン元
素の完全燃焼理論を発見し、戦後の高速炉技術開発につながった(2)。もんじゅの廃炉が政府によって議論されて
いるが、もっての他である。今こそ、日本と世界の平和のため、もんじゅの運転試験を開始し、耐震耐津波の核
エネルギー技術で世界をリードすべきである。これこそが日本の世界貢献になる(3、4)。
文献
(1) 高田純: 増補版 世界の放射線被曝地調査、医療科学社、2016.
(2) 高田純: 核と刀、 明誠社 2010.
(3) 高田純: 誇りある日本文明 2016. http://rpic.jp/cgi-bin/topics/topics.pl?topicsid=00092
(4) 放射線防護情報センター:日本の平和と繁栄を考える科学の会 2016. http://rpic.jp/cgibin/topics/topics.pl?topicsid=00094


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