川西高2いじめ訴訟判決について思う ~判決には疑問が残る~
2012年9月に自殺した生徒の事件、
2013年12月いじめが原因として当時の同級生3人や担任、
兵庫県などに計約8800万円の損害賠償を求め、神戸地裁に提訴した。
◆2013年5月の第三者委員会報告書では、「いじめ」と自殺を
関連づけるのは困難という調査報告か出されていた。
この判決では、自殺といじめが関連づけられたが
暴力等を伴うものではないと自殺の予見は困難だったとされ
8800万円の損害賠償は、210万円の精神的苦痛に対する
賠償にとどまった。
この事件で、大きな問題だったのは、
マスコミによる過熱報道である。
大津いじめ事件などがおきた後で、「いじめ」に対する
社会的関心が大きい時期であったため
同様にとらえたマスコミ各社が、真実を捻じ曲げ、大げさに
執拗に報道を繰り返した。
この事件は、小中学生がおもである
大津や他の今までのいじめ自殺事件とは、大きく違う
なぜなら、
他の高校生の自殺事件では
金銭の要求などで生きていけないという遺書を残していたり
また、本人が同級生や友達にいじめによる悩みを打ち明けていたり
またいじめの度合いがきつく、いじめと自殺の関連は容易である
しかし、川西市の事件については
遺書はなく、本人が同級生や友達にいじめを打ち明けていたわけでも
なく、自殺の原因が不明であるから
マスコミのいじめ自殺と決めつけた過熱報道や、
遺族の学校に対する不信感
そして学校による調査で、無視するから「ムシ」というあだ名を
つけて数人が、からかっていたことが明らかになった
が、第三者委員会による調査でも、いじめと自殺の関連は
認められなかった。
遺書もない、夏休み明けの自殺である
一般の多くの高校生には、
進路や恋愛、将来への不安、容姿、家庭内の悩みなど
さまざまな悩みがあるだろう
悩み、不安には多くの要因がある中で、遺書がない場合
どの部分が「自殺」に結びついたのか不明である
また自殺は9月であるが、
まったくいじめのない
7月、8月の二か月の長い期間にいったい何が高校生の心を
追い詰めたのかも不明であり
第三者委員会の調査報告書、そして学校の調査、そして判決は
「いじめ」や学校現場での様子の調査に特化しているのだが
他の要因について
たとえば、恋愛、進路への悩み、将来への悩み、家庭内での問題、
長い夏休み中の、学校以外での生活上で何があったのかは
保護者への配慮からか、調査されることがなく、
不明である
裁判の判決にもその部分は欠落していると思う。
最近も、私は
この自殺した生徒と同じクラスであった
今は卒業生である元生徒から
話を聞いたが
いじめというようなことはなかったと言っていた。
ご遺族の悲しみや怒りは、当然であるが
いまだにこの事件が、マスコミやネットなどで
印象操作され世間が誤解したような
ひどいいじめにより自殺したのではない
いじめと自殺に関連があったという判決は
遺書がなく、亡くなった高校生が、そのことで悩んでいたという
事実も不明なこの事件では
「関連があったのだろう」という可能性と想像による判決であり、
本当の原因は、いまも不明だし、別の要因があったかもしれない
真実はわからない。
本当にひどいいじめというのは許されることではないが
マスコミというのは、おもしろおかしく、
世間や他人の注意をひくために、購読者の興味関心をひくために
大げさに事実ではないことを報道するのはつねである
マスコミに加害者と決めつけられた人は
それが真実でなくても
現在、ネットでさらされ、傷つけられ、偏見、誹謗中傷に
さらされる
過去にマスコミの報道で、傷つけられた人がどれほどいることか
新聞報道やテレビ報道の、勝手な報道、
ジャーナリズム精神の低下が叫ばれる今日であるが
我々はそれに煽られ、洗脳されることのないよう
気をつけねばならない
言論の自由、報道の自由は大切であるが
人を傷つけ、誤解させるような報道が正義かどうか
事件によるマスコミの過熱報道や真実を捻じ曲げ
印象操作し、偏見、偏向のマスコミ報道や執拗な生徒への取材で
学校や他の生徒が傷つけられた。
マスコミがいうような、あげあしとりのような
学校を悪者と決めつけた報道は間違いだった。
学校側や当時の校長、教頭
教職員にマスコミのいうような落ち度はなかったし
適切な対応され、生徒のため、懸命な努力をされていた。
学校や卒業生、在校生は、頑張っています。
どうか、これからも頑張ってほしい。
川西高2いじめ訴訟判決 自殺との関連認める
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201603/0008942040.shtml
2012年9月、川西市の県立高校2年生男子が自殺し、両親が元同級生や県などを相手取り損害賠償を求めた裁判の判決公判が開かれた神戸地裁101号法廷=30日午後1時8分、神戸市中央区
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2012年9月、川西市の県立高校2年生男子が自殺し、両親が元同級生や県などを相手取り損害賠償を求めた裁判の判決公判が開かれた神戸地裁101号法廷=30日午後1時8分、神戸市中央区
2012年9月、兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒=当時(17)=が自宅で自殺したのはいじめが原因として、両親が当時の同級生や担任教諭、校長ら6人と県を相手に計約8860万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、神戸地裁であった。伊良原恵吾裁判長はいじめと自殺の関連を認めたが、自殺の予見は難しかったとした。賠償責任は生徒が受けた精神的苦痛にとどまるなどとして同級生3人と県に計210万円の支払いを命じた。
同級生3人は男子生徒を「ムシ」と呼び、椅子の上に虫を置いたことなどについて「からかいのつもりだった」としたが、伊良原裁判長は「人格を深く傷付け、大きな精神的苦痛を生じさせた」としていじめと断定した。
「いじめではないと認識していた」とした担任教諭の主張に対しては、いじめが大勢の生徒の前で展開されたことなどから「漫然と発見する措置を講じなかった」と指摘。校長も「教諭を指導、助言した形跡がない」として2人の安全配慮義務違反を認めた。
一連のいじめと自殺の関連については「合理的な疑いを挟む余地はない」とする一方、極端な暴行が伴ういじめではなかったとして自殺の予見は困難だったと判断。ただし、いじめは執ようで生徒への慰謝料が認められるとした。
また生徒の自殺後、指導部長が在校生に対して「遺族は全然理解してくれない」と発言したことも不適切だったと指摘。担任教諭らのいじめの対応を含めて賠償責任は学校設置主の県にあるとした。
両親は判決後の会見で「少しは息子の思いが伝わったが、満足できない」と語り、県教委は「判決内容を検討し、今後の対応を考えたい」とコメントした。
下記は、別の高校の いじめ自殺事件についての
本です。
この本と、今回の事件はまっく関係がありませんが
いじめ自殺報道について考えさせられる一冊です
モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い
第22回 編集者が選ぶ 雑誌ジャーナリズム賞作品賞 受賞!
たった一人の母親が学校を崩壊させた。
不登校の高一男子が、久々の登校を目前に自殺した。
かねてから学校の責任を追及していた母親は、校長を殺人罪で刑事告訴する。
人権派弁護士、県会議員、マスコミも加勢しての執拗な追及に崩壊寸前まで追い込まれる高校。
だが教師たちは真実を求め、ついに反撃に転じた――。
果たしてほんとうの加害者は誰だったのか?
どの学校にも起こり得る悪夢を描ききった戦慄のノンフィクション。
でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相 (新潮文庫)内容紹介
「早く死ね、自分で死ね。」2003年、全国で初めて「教師によるいじめ」と認定される体罰事件が福岡で起きた。地元の新聞報道をきっかけに、担当教諭は『史上最悪の殺人教師』と呼ばれ、停職処分になる。児童側はさらに民事裁判を起こし、舞台は法廷へ。正義の鉄槌が下るはずだったが、待ち受けていたのは予想だにしない展開と、驚愕の事実であった。第六回新潮ドキュメント賞受賞。
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川西高2いじめ訴訟判決について思う
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